サンテラス
今回は業務用冷蔵庫・業務用冷凍庫(以下冷蔵庫)にはどの様な種類があるのか、その代表的な機種をご紹介したいと思います。
特性を把握し、お店や施設に合った冷蔵庫をご利用して頂きたいと思います。
それでは参ります!!
縦型業務用冷凍庫・冷蔵庫
最もスタンダードな縦型業務用冷凍庫・冷蔵庫がこちらです。
オール冷蔵庫、オール冷凍庫、冷凍冷蔵庫(右側の2枚扉分は冷凍庫、左側の2枚扉分は冷蔵庫等)があります。
また、2枚扉、4枚扉、6枚扉タイプがあり、同じ扉の数の冷蔵庫でも幅が違う種類が存在します。
厨房に合わせたサイズ、食材の量に合った冷蔵庫を選ぶ事が大事ですね。
ワイドスルータイプ
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ワイドスルータイプ(中柱無しタイプ)と通常の扉のタイプ(中柱ありタイプ)があります。
ワイドスルータイプから見てみましょう。
この様に真ん中に柱があるタイプなのか、柱が無いタイプかの違いです。
どちらにもメリットデメリットがありますのでしっかり理解するとよいかと思います。
ワイドスルーのメリットは両側の扉を開けると大きめのサイズでも入れやすい事です。
扉より大きなサイズの食材でも難なくそのまま庫内へ入れる事ができます。
デメリットとしては、左右の扉と扉の間に縦桟(たてさん)パッキンが付いており、扉の開閉の度にパッキンが少しずつ擦れる為、縦桟パッキンが傷み破れてしまいます。

センターフリーパッキン
縦桟パッキンの目的は左右の扉を縦桟パッキンで密着させて庫内を密閉。
外気の侵入を防いで庫内を冷却しています。
ちなみに通常の扉は中柱と扉の内側のパッキンが密着する為、縦桟パッキンがありません。
縦桟パッキンは消耗品につき、数年に1度は交換が必要になしますので頭に入れておくと良いかと思います。

中柱があるタイプの業務用冷蔵庫
中柱があるタイプのメリットとしてはワイドスルータイプとは違い縦桟パッキンがない事です。
扉の内側のパッキンと中柱が密着する事で庫内を密閉します。
ワイドスルーとは違い縦桟パッキンの傷み具合や交換の事を考えずにすむのはスバラシイ!
デメリットとしては中柱が邪魔になる事です。
両手で持つほど大きな食材を保管するには、中柱の存在が憎らしくなるかもしれません。
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パッキンの傷みが気になるなら中柱ありタイプ。
パススルータイプ
『パススルー』とは正面と背面の両側に扉があるタイプです。正面と背面の両側から食材を出し入れ、受け渡し出来る事が特徴になっています。
その他の仕組みはほぼ同じです。
横型冷蔵庫(コールドテーブル)
縦型冷蔵庫に対して横に長い事から横型冷蔵庫、またはコールドテーブルと呼ばれています。
横型冷蔵庫のメリットは本体の上を自由に使える事です。
本体の上を作業場(調理等)にしたり、オーブンやスチーマー、ディスペンサーが置ける為、厨房スペースを効率よく使用出来ます。
ドロアタイプ
コールドテーブルには扉以外にドロア(引き出し)タイプもあります。
扉の形状が違うだけで、仕組みや冷却能力は殆ど同じですので、使いやすい方を選びましょう。
ブラストチラー
-40℃の冷気を大型のファンで強力に循環させ、食材を一気に冷却します。
庫内が空で常温(25℃程度)なら2分程度でマイナスの温度帯まで冷却できます。(使用環境により変動あり)
ブラストチラーの目的は大きく2つあります。
1つは食品を一気に急速冷却することで、美味しい状態のまま安全に保存できることです。
食品の鮮度や美味しさをそのままに封じ込めるので、再加熱後も出来立ての美味しさが味わえます。
作り置き保存ができるので、食品のムダも軽減、調理作業が計画的、効率的に行えます。
もう1つが細菌増殖を抑える事です。
細菌が増殖しやすい危険な温度帯(20℃~50℃)を急速冷却により、短時間で一気に通過することで、菌の増殖をを抑制し食中毒リスクを限りなく低くできます。
また、ブラストチラーの使用方法は通常の業務用冷蔵庫と違います。
出来立て熱々、調理済みの食品をブラストチラーに入れ急速冷却し、希望の温度に達したら食材は別の冷凍庫へ移動します。
業務用冷凍庫の様に24時間常に保管する事はできません。
つまり、ブラストチラーの役目は熱々の食材を急速凍結させるまでになります。
恒温高湿庫
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恒温高湿庫の特徴は「恒温=温度が一定」、「高湿=湿度が高い」冷蔵庫です。
庫内の壁面を冷やす事でジワジワと温度を下げます。
通常の冷蔵庫とは冷却方法が異なりファンモーターの風がない為、食材が乾燥せずに湿度が高い状態を保てます。
更に庫内温度を一定に保ち(最小限の温度幅に保つ)、食材の変質を最小限に防ぐ事が出来ます。
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冷蔵庫の種類まとめ
業務用の冷凍庫、冷蔵庫には種類が多くあります。
厨房のスペース、使い方、食材、保管方法などなど考慮の上で自分にあった業務用冷凍庫、冷蔵庫を選ぶ事が何より大事だと思います。ずっと使いますからね!
最後に。個人的な意見ですが、購入する際はなるべく新品が良いと思います。
修理屋として長年やってきた経験からですが、中古の場合は「普通こんな不具合は起こらない」様な事が多い印象です。
中古は確かに安いですが、長い目で見ると結果として新品を購入した方が安上がりという事も多いのです。
という事で今回はこれまで。それではまたっ!!
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